失われつつある歴史遺産を保存せよ
~ オスマン碑文データベースシステムの開発 ~
懇意にしていただいている国立大学の教授(当時副学長)からご相談をいただきました。
先生はトルコ歴史学研究で世界的に有名な方で、日々失われていくトルコの歴史的財産である碑文について研究をされているとのことでした。トルコの遺跡についてはまったく素人な我々ではありましたが、町中に点在する非常に歴史的価値がある遺跡が、現地の都市開発によって急速に失われているというお話しを聞かせていただき、何とか我々の技術でその記録と保存にお役に立てないかと考え、是非ご協力をさせていただきたいということで関与させていただくことになりました。
海外の言語を扱うシステムで気をつけなければならない点は文字コードで、英語など日頃目にしているアルファベット程度であればむしろ日本語処理よりも簡単なことが多いのですが、見ただけでは何と書いてあるのか分からないようなアラビア語など、慣れぬ言語でデータベースや検索システムを構築するのはかつてない苦労を伴いました。
しかし「誰もやらない」ことや「後世まで役に立つ」などのキーワードに燃えるスタッフが多いものですから、むしろそんな苦労は朝飯前。完成してしまえば、今でも我々の心に残る仕事の一つとなりました。
一時はトルコ政府の歴史学協会も協力をしていただけたというプロジェクトとのこと。できれば一度は現地に赴いて本物の遺跡を見てみたいな、というのが我々の願いではあるのですが、彼の地は遙か中東のオスマントルコ。すぐには叶わぬ夢があるのもまた良いかなと思い、今年もまたシステムの稼働にご協力させていただいています。
ポイント
・ いつもお世話になっている先生の研究の少しでもお役に立てたこと、
社会的に貢献できる仕事をさせていただき大変光栄に思っております。
・ アドヴァンソリューションは面白い仕事に目がない。
